ソニー

ソニーのゲームに関連した広告の特許がいい話だとしてバズる。ただし実際は…

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 ソニーについて、1つ話題が出ています。

 話題は、ゲームに関連した広告の特許がいい話だとしてバズっているというものです。

 

ソニーのゲーム系の広告の特許

 ソニー(ソニー・インタラクティブエンタテインメント、SIE)が取得している特許が海外で話題になっています。

 この特許は、ソニー・コンピュータエンタテインメント時代となる2009年に取得されたものです。

 その内容は、広告をゲームのようにするなどの特許です。

 例えば、実際の特許資料の説明とは異なりますが、分かりやすくするための説明をすると、上の画像がゲームをプレイ中の画像だとします。

 その後、ゲームのプレイ中にマクドナルドのCMが流れます。

 プレイヤーは、このCMを普通に見るだけでは「許されず」、上の画像のように立ち上がって広告主の名前である「マクドナルド!」と叫ぶ必要があります。

 そうすれば、ゲーム機と連動するマイクやカメラによる判定が行われ、CMが終わり、再びゲームをプレイすることが出来るようになります。

 このような仕様は、消費者にCMとしての強力なインパクトを残せるので、広告効果が増大するとされています。

 ちなみに、実際の今回の特許内容はもっと複雑であり、複数のパターンなどが想定された壮大なものになっています。

 

いい話だとしてバズる

 今回のソニーのゲームに関連した広告の特許については、このようなCMが普通の状態になるのは消費者としては「嫌すぎる」と感じる人が多いと思われます。

 このため、上のポストが海外でバズる結果になっています。

 このポストの画像は、「ダムが存在することで社会を洪水被害から守っている」ということを表す画像を、ソニーの今回の特許の存在が、嫌すぎる広告が生まれないことに役立っているというものに変えた画像です。

 つまり、ソニーがこのようなゲームに関連した広告の特許を持っていることで、このような仕様の広告は他の企業が簡単に使えない状態になっているということです。

 そして、実際に2009年から2024年の現在まで、このような仕様の広告が出て来ていないという、水害を防いでいるダムの存在のような「いい話」として広まっているということです。

 このような内容がバズっている背景としては、家庭用ゲーム機ではこの手の広告が入るゲームはほぼ存在しませんが、スマホゲームの場合は「次のステージに進むためには広告を見てから」というようなゲームが普通に存在するので、その進化形として、広告主の名前を叫ばせるようなものが登場して来る未来も予測できるというような部分もあるからです。

 また、マイクロソフトのXboxが広告を入れたゲームのビジネスモデルに関心があるとも言われていたりする部分も関係しています。

 さらに、任天堂がパルワールドを訴えたことについても、一部で行われている「特許ゴロ」だという的外れな批判を信じている人もいるので、ソニーは特許ゴロ的なビジネスをしておらず素晴らしいというような方向に解釈される結果にもなっていたりするからです。

 

ただし実際は…

 ソニーのゲームに関連した広告の特許については、まず、この特許と同じ2009年に、ソニーは「Wipeout HD」というレースゲームの中に広告を入れています。

 この「Wipeout HD」の広告は、上の動画の上半分の映像が実際のゲーム画面になります。

 これを見ると分かるように、ローディング中に広告動画を入れたことでレースのスタートが遅くなっています。

 その結果、ユーザーから批判が殺到することになり、ソニーは後にローディング中に広告を入れる仕様を削除しています。

 つまり、今回のソニーのゲームに関連した広告の特許については、ポスト主はネタの1つとして投稿している部分が大きいのだと思われますが、実際には「いい話」でも何でもなく、かつてソニーがゲーム内広告の実装を深く考えていた時期の名残になっているだけであり、実際に少しテストしてみたらおもいっきり不評だったので、それ以降、全然使っていないだけだとも考えられる特許になっています。

 これは別の言い方をすれば、今回の特許のようなものを実装する前の広告の実装段階でユーザーから強く反発されたから使っていないだけであり、ソニーが最初からユーザーのためを思って意図的に使っていないわけでもなく、ユーザーのためを思って他社に使わせていないわけでもない可能性が高いということです。

 なお、ゲームとCMについては、特に無料のスマホゲームからCMがなくなる未来は来ないと思われます。

 このため、関連する特許を取っておくのは重要かもしれず、1988年11月に発売した「帰ってきたマリオブラザーズ」で永谷園のCMを入れていた任天堂も、ゲーム内CMの元祖?として、様々な特許を取っておくべきというようなことも言えるかもしれません。

 また、この「帰ってきたマリオブラザーズ」の永谷園のCMのような、このゲームのためだけに作ったゲームの表現に合わせたCMならば、今の時代でもそれほど嫌がられるようなことはないかもしれません。

 ちなみに、「帰ってきたマリオブラザーズ」内のCMでマリオとルイージと一緒に出て来るおじさんは、上の北島三郎さんです。

コメント

  1. 匿名 より:

    鼻からキメるPS9といい、俺たちの明るい未来図を描いてくれるソニー

  2. 匿名 より:

    ソニーの意図がなんであれ、事実この特許はクソ広告の抑止力にはなってるだろうからこの画像は間違ってはないかな

  3. 匿名 より:

    不評だったから特許を取ったけど使わないのはユーザーにメリットしかないしいい話でしょ
    圧倒的高評価のゲームを訴えてユーザーの楽しみを奪うとこもあるわけだし

  4. 匿名 より:

    この記事で紹介されている特許を見ましたが、内容はテレビ放送やストリーミングビデオのCMをゲーム化するというものです。 記事で主張しているようなゲーム内広告とは関係ありません。

  5. 管理人 より:

    書いて頂いた通りです。
    そしてそれが記事のような内容として伝わっている部分があるという記事になります。

  6. 匿名 より:

    >そしてそれが記事のような内容として伝わっている部分があるという記事になります。
    いえ、冒頭の特許の紹介から「その内容は、ゲーム内に広告を入れたり、広告をゲームのようにするなどの特許です」とあり誤解があります。
    その後の特許の画像を使った説明も仮定のもので特許の内容とは違いますし、ゲーム内広告の実例も件の特許とは関係がりません。

  7. 管理人 より:

    修正が必要なのは「ゲーム内に広告を入れたり、」の部分だけだと思いますので、そこを削除しておきます。
    後はそのままで大丈夫だと考えています。

    >特許の画像を使った説明
    この部分は、「実際の特許資料の説明とは異なりますが」、「(どうしてバズっているのかを)分かりやすくするための説明をすると」と書いてあるように、分かった上で意図的に違う(近い)説明をしています。

    >ゲーム内広告の実例
    ソニーのゲームに関連した広告についての例を載せたものであり、今回の特許の内容を説明をするために載せたものではありません。
    特許の内容と違う例を載せた意図は、今回の特許の内容を使わなかった理由になっているからではないかとするためです。

    今回の記事は、話題になっている特許の内容を紹介するものではなく、話題になっている特許が主にどのように把握されてバズっているのかを紹介する意図で作っています。