
スクウェア・エニックスの「ドラゴンクエスト」について、1つ話題が出ています。
話題は、映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」のリュカの名前の裁判は敗訴が確定したというものです。
ドラクエ映画、リュカの名前
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」は、「ドランクエスト5」をベースにした映画であり、2019年に公開されています。
この映画については、「ドラゴンクエスト5」の小説版を書いていた久美沙織氏が、映画の主人公「リュカ」(リュカ・エル・ケル・グランバニア)の名前は、小説の主人公の名前「リュカ」(リュケイロム・エル・ケル・グランバニア)から盗用したものだという主張がなされていました。
今回、この盗用だという主張に基づいて行われていた民事裁判が終わったことが発表されています。
これによると、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」のリュカの名前の裁判は久美沙織氏の敗訴となっています。
この敗訴は、最高裁への上告も棄却されているのでこれが最終決着となります。
敗訴の理由としては、かなり簡単に言えば、小説の主人公の名前「リュカ」や「リュケイロム・エル・ケル・グランバニア」は著作物だとは認められないので、その請求の根拠がないというものだったようです。
映画『ドラゴンクエスト YOUR STORY』製作陣に対する訴訟は棄却されました。応援ありがとうございました。
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
敗訴は残念ですが、後悔はしておりません。
1 リュカの無断使用は認められました。
2 『リュカ基金』を立ち上げる決心がつきました。
3 無断続編の合法可能性が示されました。
(1/7)
1について
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
リュカという名前、および「~・エル・ケル・グランバニア」と呼びかける演出、というふたつの表現につき
・著作物性は否定されました。
・(映画の全体監修の市村氏が認めておられた通り)久美沙織の創作物であり、映画製作陣が無断で使用したことは認められました。
(2/7)
2について
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
『リュカ基金』を設立します。
クリエイターが声をあげることが『難しい作家の奇異なふるまい』ではなく、普通の選択肢となりうるよう、訴訟等に関して、事務経費や弁護士費用等を支援する基金です。https://t.co/6zOR51Pixx
(3/7)
3について
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
今回の判示は「特定のための表現は著作物でない」としています。キャラ名等が著作物ではないのであれば、文字のみによる表現においては、「二次的著作物とならない=許諾を要さない」二次創作の範囲が広い、つまり続編やスピンオフはかなり好き勝手に書ける、ことになります。
(4/7)
名前が使えるなら、外見描写等は原著作物の表現を避けるか、ありふれているか短くて創作性が認めがたい表現だけを使って「そのキャラらしく」書くことができます。
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
タイガーマスク続編無断作成事件に見るように絵画では許されないことが、文字では可能となったのかもしれません。
(5/7)
ベースも限定されません。
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
「同人誌/ファンアートだから」というお目こぼしに期待する必要もなくなり、商業化できるようになります。
「名前を無断で使うのは文化的所産の公正な利用の範囲」と判示されたのであれば、原著作者が嫌がるお話も書けることになります。
(6/7)
素直に受け止める限り、文字表現における二次創作の自由度を画期的に広げる判示ということに。
— くみさおり (@kumisaori) February 17, 2025
お馴染みの勇者たちがお馴染みの魔法を使うお話も、巨大な怪獣が「あの名前で」出てくるお話も、注意を払えば合法に書けそうです。
このことにより「文化が発展」すると良いのですが・・・。
(7/7)
今回の裁判の終了について、久美沙織氏は「リュカの無断使用は認められました」と書いています。
ただ、そういう具体的な内容の判決文が出たわけではないようです。
これは、上のような「論理」でそのように久美沙織氏が考えているだけのような感じです。
このため、今回の裁判で知っておくべき重要な部分としては、キャラクターの名前は著作物だと認められる可能性はかなり低いということぐらいかもしれません。
ただこれも「寿限無」ぐらいになると著作物と言える可能性が高いので、場合によるのだと思われます。
なお、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」のリュカの名前について、久美沙織氏は、以前に「詐欺または背任または業務上横領、不正競争防止法違反、著作権法違反の容疑」で刑事告訴もしていました。
こちらは取り下げたとも言われていますが、もちろんさすがに無理っぽい罪状での告訴なので、こちらも勝ててはいない状態になっています。
よって、「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」のリュカの名前に関するトラブルについては、刑事に続き民事も久美沙織氏が勝てなかったということになります。
ちなみに、今回のトラブルについては、小説版からリュカの名前を持って来て使ったと認めて久美沙織氏の名前をスタッフロールに載せれば終わっていたような話だとも以前から言われています。
そして、絶対に認めたくないスクエニや東宝のプライドの問題なのか、なぜ刑事告訴されたり、民事で最高裁まで持っていこうとされるほど恨まれて揉めたのかはよく分からない話でもありました。
なお、今回の民事裁判については、裁判所から和解するように言われたことも明らかになっています。
しかし、久美沙織氏からの和解の条件は、ごく一部を引用しただけでも何となく分かると思われますが、上のような膨大な量の質問への各関係者からの詳しい回答を求めるという内容だったので、スクエニは拒否したようです。
コメント
MOTHER3かと思った
つーか、名前の被りなんて気にしてたら何も作れないだろ
少しややこしいと思うのが、確かに映画は小説の、その作家さんの名付けた名前を勝手に使ったんだろうけど、ドラクエがそもそも主人公はいるけど名前がないゲーム、その映画化というのが少し特異。また、ドラクエの元ストーリーは堀井さんが作ったもの。
勝手にドラえもんとかのび太みたいな名前を持ってきて作品が作られたわけではない。ただ、この作家さんは疑問を持ったり、配慮がないことに傷ついたりしたわけで、そこへの対応があまりなかったような気はする。
また、これは関係あるかないか微妙な話だが、キングダムハーツにはシオンというキャラクターがいるが、このキャラのアイデアはキングダムハーツのノベル版を作っていた金巻さんが関わっていて、ノベル版を書いていた方がゲーム(358/2DAYSなど)の本開発シナリオにも関わるという例がスクエニにはある。
知っていながら無断使用した製作陣が一番悪いのでこれは ひどい
まぁ氏が常識的な人物でここまでヒートアップした理由は製作陣の対応(態度)がかなり悪かった可能性も考えられるな
しかしこの映画がメタを使ってやってる事ってエヴァやたけしの挑戦状と同じだよね
食べ進めると最後に料理長の盛った毒がある
エヴァはスパイスは効いたカレーっぽい何か、たけ挑はう○こ味のカレー、ドラクエは激マズチョコ(サプライズのつもり)inカレー
ドラクエはある意味一番タチが悪い
人の名前に著作権等の権利が認められたら使える名前なんかすぐ枯渇するだろうし、自分と同じ名前が使われるキャラが出てきたら無断で使用されたとか言い出す輩が出かねない
文章読まないで叩くのはどうかと思うよ
リュケイロム・エル・ケル・グランバニア←元ネタ
リュカ・エル・ケル・グランバニア←パクリ
これが単なる被りなわけないだろ
クソみたいな映画で貶められたら文句も言いたくなる
とは言え名前被りで権利主張できるなんてなったら寿限無並の名付け必須になってしまうんで仕方ない
これを認めると太郎とかマリアとか頻出ネームで権利主張する奴が出てきかねないし