ソニーのプレイステーションとセガのドリームキャストの話題をご紹介しておきます。
話題は、PSのポケットステーションがDCのビジュアルメモリの仕様を真似たとする説が話題になっているというものですが…

ポケステ vs VM
セガはかつて、任天堂やソニーのように自社製の家庭用ゲーム機を発売していました。
そして、その中の1つに「ドリームキャスト」というものがあり、その周辺機器として1998年11月27日に発売された「ビジュアルメモリ」というものがありました。
ビジュアルメモリは、SDカードのような外部メモリであり、ソフトを保存したりは出来ず、ゲームのセーブデータを保存するときなどに使う小さなメモリになっていました。
また、セーブデータを保存する外部メモリは、初代プレイステーションのメモリーカードなどもありました。
ただ、このビジュアルメモリは液晶画面とボタン、キーが付属し、これ単体でミニゲーム機として機能するようになっていたのが最大の特徴でした。

このようなミニゲーム機として機能する外部メモリについては、1999年1月23日にソニーが初代プレイステーション向けとして「ポケットステーション」というものを発売しています。
今回、この初代プレイステーションのポケットステーションとドリームキャストのビジュアルメモリについて、元セガの開発者がXでコメントし話題になっています。
ハード研の奴がドリームキャストのVM(ビジュアルメモリ)仕様を持ち逃げして、SONY再就職の手土産にして先にポケステ出された話、表に出して良いもの? https://t.co/yE6SrKyl44
— REW?? (@rew_w) January 23, 2026
それは、セガのハード部門の社員がDCのビジュアルメモリの仕様を持ち出してソニーに転職し、ソニーがPSのポケットステーションとして発売した経緯があるというものです。
この投稿は、これまでのプレイステーションの数々の「他社の真似」の歴史を知っていれば、普通にありそうだと思った人も多かったのか、1100件ぐらいのリポスト、3000件ぐらいのお気に入りが付く状態になっています。
ただ、この投稿は、前述のようにDCのビジュアルメモリの方がPSのポケットステーションよりも先に発売されているので「先にポケステ出された」という部分は完全な間違いです。
残りは、DCのビジュアルメモリの仕様をソニーに持ち込んだセガ社員がいたかどうかですが、これは間違いかどうかは不明であり、元セガ社員が言うからには信憑性があるとも考えられます。
事実無根過ぎるなー。ビジュアルメモリとポケットステーションは、アーキテクチャが全然別物。ポケステは32bitCPUを搭載してたけど、ビジュアルメモリは8bitCPUだったし、小さいサイズの液晶ゲーム機はたまごっちやミニテトリスが先行してたし。一体何の仕様を持ち逃げしたんだか。 https://t.co/xFFhwfk690
— 高橋 宏典 Hiromichi Takahashi@AMATA Games (@fura) January 24, 2026
ポケステはCPUとRAMとフラッシュメモリを混載したカスタムの半導体を使っていたので、設計や製造のリードタイムを考えても、全くリアリティのない話やなー。
— 高橋 宏典 Hiromichi Takahashi@AMATA Games (@fura) January 24, 2026
その通りです。当時セガのハード研の人がSCEに転職した事実はあったのかもしれませんが、アイデアは特許でも取ってない限り何の価値もありません。元ポストの方は元セガのゲーム開発者みたいですけど、少なくとも「ハードウェアの仕様」の意味が理解できる程度のハードウェア知識は全くなさそうです。
— 高橋 宏典 Hiromichi Takahashi@AMATA Games (@fura) January 24, 2026
裏取りせずに雑なことを書いてもいいのがXなら、おいらも書いちゃうぞ。ビジュアルメモリのCPUは炊飯ジャーの制御用マイコンの転用らしいぞ。昔、元セガの人が飲み会の席で言ってたのを聞いたから間違いないよ!
— 高橋 宏典 Hiromichi Takahashi@AMATA Games (@fura) January 24, 2026
しかし、ポケットステーションと関係の深い「どこでもいっしょ」の開発に関わったソニー(ソニー・コンピュータエンタテインメント、SCE)社員の証言は上のようなものになっています。
これによると、そもそもハード構成が全然違うので、「持ち逃げ」された「VM(ビジュアルメモリ)仕様」をそのまま使われたというような状態はあり得ないとされています。
よって、PSのポケットステーションはDCのビジュアルメモリの仕様を真似たというような説は間違いだと言えそうです。
ロンチに買って未だに両方持ってるけど
— あぅか (@alukatti) January 24, 2026
VMの方が先に買ってるが何言ってんだこの人w
大体これの前にキーホルダーテトリス、たまごっち
VMみたいに2台接続して通信するのも
その更に1年前にデジモンがとっくにやってたけど
何の仕様を持ち出したん?w https://t.co/OiOBpUOnCr pic.twitter.com/2a2MA8kicL
この方の時系列ミスは置いておくとして、当初はゲームボーイを目指していたポケットステーションが結果的に今の形になったのは何かコンセプトを変えるキッカケはあったと思うんですよね…。
— あしうら (@oASHIURAo) January 24, 2026
1998年当時のインタビュー載せときます。https://t.co/kV29HExm1Bhttps://t.co/VuYjmt67hx pic.twitter.com/khVuowvn3l
ちなみに、PSのポケットステーションもDCのビジュアルメモリも発想の根底にあるパクリ元はおそらく当時社会現象になるほど大ヒットしていた1996年11月23日に発売された「たまごっち」だと言われることが多いものです。
このためDCのビジュアルメモリも、PSのポケットステーションも何も「独創」はなく、どちらも単なる後追いの「アレンジ商品」だとも言えます。

また、公平?のために書いておくと、「独創」の会社も1998年3月27日に「ポケットピカチュウ」という「たまごっち」のアレンジ商品のようなものを発売しているので、当時はミニゲーム機ブームになっていたとも言えるかもしれません。
俺はSCEの制作部にいた頃、当時の上司に
— Roppyaku Tsurumi (@tsurumy) January 24, 2026
「お前は顔が広いようだから、とにかくゲーム開発者と飯を食ってSCEに誘え。2万円以内ならエクスペンス(経費申請)は中身を見ないでハンコを押してやる」
と云われ、ほぼ毎日、経費でメシ食ってた。俺の誘いでSCEに入った人間も多い。そんな温度感だった。 https://t.co/UbUau5RG7M
俺の誘いでSCEに入った人間も多いよな。
— Roppyaku Tsurumi (@tsurumy) January 24, 2026
なお、その上司はいまアニメの音響監督をやってたりする。
SCEに誘うだけじゃなく、外部の制作会社としてSCEのタイトルを作って貰う可能性を探る、という意味もあったんだけどね。
— Roppyaku Tsurumi (@tsurumy) January 24, 2026
なお、PSのポケットステーションがDCのビジュアルメモリの仕様を真似たとする説は間違いだと言えそうですが、元ソニー社員が上のようなこともコメントしているので、セガ社員がソニーに「手土産」を持って転職して行った事例はいくつもあったのかもしれません。
ただ、「仕様を持ち逃げ」するのではなく、前の職場で学んだことを「手土産」として次の職場で活かすのは普通だとも言えます。
しかし、セガ側からすれば良い気分ではないはずなので、今回の説のようなものが語られるほどソニーはセガに恨まれていた部分はあったのかもしれません。
ポケットステーション ガチャ 楽天


コメント
掘ったらこの手の話はいくらでも出てきそうだがw