スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー8 リマスタード」の話題を1つご紹介しておきます。
今回は、PS1版に職人技が入っていたというものです。
FF8 リマスタード、キャラが浮く
「ファイナルファンタジー8 リマスタード」は、そのタイトル通り、旧作を「リマスター」した作品です。
ゲーム業界におけるリマスターの使われ方は様々であり、通常は、かなり綺麗になった「HDリマスター」的な状態をイメージすると思われますが、HD未満の画質を機械的に少し綺麗にしたぐらいの作品もリマスターと呼ばれ、これも使い方としては何も間違いではありません。
今作のリマスターの場合は、かなり特殊であり、HDリマスターではなく、HD未満の画質を機械的に少し綺麗にした作品でもありません。
それは、キャラクターだけ個別に手作業の修正を入れているからです。
この手作業の修正により、当時のグラフィックではよく分からなかった主人公の顔などが、今回のリマスター版ではよく分かる状態になるなど、キャラの見た目がかなり改善する結果になっています。
一方、背景のグラフィックなどは、基本的に手作業による個別の修正を入れていないので、プレイステーション1時代の荒い感じになっています。
そして、ボヤっとした背景に、綺麗なキャラクターが登場する状態になり、キャラクターが浮いたような印象も出ています。
PS1版に職人技が入っていた結果…
スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー8 リマスタード」は、このように、キャラクターと背景のグラフィックの差が大きいので、違和感を感じるシーンも出る結果になっています。
また、グラフィックの差は、主要キャラクターと、その他大勢のキャラクターでも発生しており、例えば上のシーンでは、主人公がモザイクのかかったキャラに話しかけているような感じにも見えます。
このため、いわゆるモブキャラも手を抜かずにキチンと綺麗にしておいて欲しいというような声もあります。
しかし、このような「モザイクモブキャラ」の存在は、当時の職人技を褒めるべきではないかというようなことも言われています。
それは、このような多数のキャラクターは、当時のハード性能では、1画面内に同時に表示させると処理が重くなるので、「画像」を張り付けることで、多数のキャラクターをスムーズに表示出来ているかのように工夫した結果だからです。
つまり、これらのキャラクターは、実際には「キャラ」ではなく、背景のようなものになっています。
よって、「ファイナルファンタジー8 リマスタード」は、キャラクターのリファインは確実に実施されているものの、PS1版の職人技により、背景化で工夫して登場させているキャラクターまではリファインが及んでいないので、このようなシーンが出てしまっているということです。
もちろん、全シーンをチェックして、背景化しているキャラの部分のリファインも行うべきということも言えると思われますが、それを行うとなると、更にかなりの費用と手間がかかるので難しかったのでしょう。
ということで、「ファイナルファンタジー8 リマスタード」で、モザイク状態のキャラがいた場合は、それは、当時の職人技が入っているシーンなので、このような視点を持ってプレイしてみるのも興味深いかもしれません。
コメント
綺麗になったらムービーよりもゲーム内の方が整ったモデルになってるよね
これ今になって知ってびっくりしたなぁ
道理でPS1の性能で、あれだけのキャラクターを表現できたわけだわ
イベントシーンが終わって通常進行Verにすると同時にキャラも含めて一枚絵にするとか普通の発想じゃ出てこない