ゲームの課金代行、購入者も逮捕される。安く買える仕組みが想像とは違うものも…

　ゲームの課金代行について、1つ話題が出ています。

　話題は、購入者も逮捕されているというものです。

ゲームの課金代行、購入者も逮捕

　主にスマホ向けのゲームは、基本プレイ無料でアイテム課金型のゲームがほとんどです。

　このアイテム課金は、100円で100コインを買うなどの仕組みになっています。

　今回、ゲーム内のコインなどのアイテム購入を代行する「課金代行」などと呼ばれる行為をしていた人物が逮捕されています。

　これによると、中国籍の32歳の会社員の男が、セガのオンラインゲームで使用するポイントを騙し取った「電子計算機使用詐欺容疑」で逮捕されたとのことです。

　この男は、1年半ぐらいの間に約3500件もの取引を行っており、合計で3500万円以上の売り上げがあったとのことです。

　このため、同様の「課金代行」を行っている人物は、いわゆる「リアルマネートレード」サイトなどを検索するだけでも何人もいることから、ゲームの課金代行の利用者は皆の想像よりもかなり多いようです。

　また、上の報道によると、今回の逮捕に関連して、警視庁サイバー犯罪対策課は、ゲーム課金代行の利用者や購入者の2人も逮捕したとのことです。

　このため、逮捕容疑は現時点では不明ですが、普通はあり得ないと想像できるサービスを利用して、金銭的なメリットを得ているので、購入者も「電子計算機使用詐欺」の共犯などとして逮捕されるので、課金代行は絶対に利用してはいけないサービスとなっています。

　これは、ゲームをBANされるのではなく、リアル社会からBANされるということなので、ちょっとした金銭的なメリットに目がくらんで大きな間違いをしないように注意しておいて下さい。

安く買える仕組みが…

　「基本プレイ無料ゲームの課金が安く行える」というのは、公式がゲーム内でセールを行う以外、あり得ないものです。

　そして、ゲームの課金代行が、安く課金を提供している仕組みは、これまでは不正に取得したクレジットカードやApple Gift Card、Google Play ギフトカードなどを使って課金しているからではないかとも言われていました。

　ただ、今回逮捕された男は、「セガのサーバーに虚偽の情報を送信し、8万円分のオンラインゲーム内通貨をだましとった」と報道されています。

　また、前掲の動画の報道では、「代金を支払わず、決済したように装い」とされています。

　このため、不正なクレジットカードなどを使って「購入」しているのではなく、プログラムの改ざんにより「偽の購入データ」を送って安く買える仕組みを作り出していたようです。

　これは、これまで言われていたパターンではない、想像とは違う安く買える仕組みだと言えるものです。

　そして、この仕組みは、「元手」となる不正なクレジットカードなども要らないので、長期間に渡ってずっと大量の「課金代行」の提供が行われている理由にもなっているのかもしれません。

　ちなみに、セガによると、複数のセガ作品で分かっているだけで約1億3千万円の被害が出ているそうです。

　なお、「元手」なしに「虚偽の情報の送信」だけで課金が行えていたのだとすれば、現在はセガの各ゲームで対策されていると思われます。

　ただ、対策がなされた後も課金代行がなくなっていないのは、前述の「元手」がいる方の安く買える仕組みを使っている犯罪者がまだまだ数多く「リアルマネートレード」サイトなどにいるからだと思われます。