任天堂、東京ゲームショウ2021の間違った情報の拡散に反応。出展はしない

　任天堂が間違った情報の拡散に反応しています。

　今回は、東京ゲームショウ2021に関するものです。

任天堂とTGS2021

　東京ゲームショウ2021は、9月30日（木）から10月3日（日）まで開催されます。

　今回は、現在の社会情勢を考慮し、去年に引き続きオンライン開催です。

　東京ゲームショウは、毎年、様々なゲーム会社が参加し、新作ソフトを発表する場所になっています。

　このため、どのようなゲーム会社が参加するのかということと、どのようなゲームが出展されるのかという部分が注目となります。

　ただ、東京ゲームショウは、元々は任天堂に対抗するための企画が出発点だと言われていることもあり、イベント立ち上げ時に出資はしているものの、任天堂は積極的に「参加」していません。

　ここで言う「参加」は、講演を行ったりといった「参加」実績は過去にあるものの、新作ゲームなどの一般向けの「出展」は通常はほぼ行っていないという意味です。

　しかし、2021年の東京ゲームショウは、任天堂が一般向けの「出展」を行うと思わせるような間違った情報の拡散が行われていました。

　それは、「GAME Watch」の上のような記事です。

　この記事は、ビジネス枠という前提はあるものの、任天堂の「出展」を記事タイトルに採用するほど強調しており、「現時点でタイトルの出展はない」などと、後に出展タイトルが公開されるような印象の記事になっています。

　しかし、実際には、個別に「任天堂が参加」と大きく「発表」された事実はなく、東京ゲームショウ2021の公式サイトを調べれば、「任天堂の名前『も』ある」だけの状態です。

　さらに、そもそも「ビジネス枠」というのは、基本的に、いわゆる専用ブースなどを設けて「新作ゲームを一般向けに出展」する参加形態ではなく、東京ゲームショウに文字通りビジネスとして参加、支援するだけの参加形態です。

　このため、「現時点でタイトルの出展はない」などという書き方も、根本的に何も分かっていないということになります。

　そして、このような大手メディアが間違った情報を拡散しているので、任天堂がわざわざ一般向けの「出展」はしないということを表明したと考えられます。

　なお、「GAME Watch」は、その後、この任天堂のコメントを伝えるだけの記事も同じ人が書いています。

　しかし、自分たちが間違った情報の拡散をしたため、任天堂が発表せざるを得なくなったと考えられることについては何も触れておらず、大手メディアの対応としては非常に残念な内容になっています。

　ちなみに、任天堂が東京ゲームショウ2021に、いわゆる普通の「出展」を行うかのように誤認させる記事を書いたメディアは、もしかしたら他にもあるかもしれませんが、「GAME Watch」と同等かそれ以上の日本の大手メディアにはそのような記事はないので、ここが間違った情報の拡散を一番行ったと言えます。

　最後に、任天堂がわざわざ発表した真意は推測するしかないので、もう1つ、「ファミ通解釈」もご紹介しておきましょう。

　これによれば、「Nintendo Switch関連タイトルが出展されることから、任天堂がブース出展すると勘違いするユーザーも多く、改めて告知をしたと思われる」というものになっています。

　つまり、「GAME Watch」が原因ではなく、ざっくり言えば「勝手に勘違いするスイッチファンが多い」というのが理由だとされています。

　これが理由だと思っても別にいいかもしれませんが、これまでのTGSでもニンテンドースイッチ関連タイトルは多数出展されているので、今年に限って任天堂がなぜわざわざ発表をしたのかという疑問は出て来ると思われます。

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