スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー7」の話題を1つご紹介しておきます。
話題は、リメイク出来たのは口伝の部分も大きいというものです。

FF7、口伝でリメイク
「ファイナルファンタジー7」は、1997年1月にプレイステーションで発売された作品です。
この作品は、現在、PS5やスイッチ2などの全機種でリメイク3部作シリーズが展開中です。
また、今回のFF7のリメイク作品は、HD移植などではなくフルリメイクとなっているので、グラフィックだけではなくバトルシステムやストーリーなども大きくリニューアルした形になっています。
ただ、このリニューアルについては、PS版のFF7を改悪するような形にならないように気を付けて開発しているということを、スクウェア・エニックスの浜口直樹ディレクターが海外メディアのインタビューでコメントしています。
しかし、「ファイナルファンタジー7」のリメイクシリーズを作るにあたり、改悪にならないように当時のPS版の開発資料を参考にしようと思ったもののほぼ何もなかったことが明らかにされています。

PS版のFF7の開発資料については、一部のキャラクターの完成形に近いイラストなどは少し存在していたものの、開発過程の資料などはほとんど何も残っておらず、どういう意図でFF7の開発が進められていったのか分からない部分ばかりだったそうです。
ただ、幸いなことに、スクウェア・エニックスには北瀬氏や野村氏などの当時のFF7開発メンバーがまだ何人も残っており、今回のリメイクシリーズにも参加しているので、そういった人たちに直接どういう意図で作ったのかなどを訊くことで改悪にならない形でリメイク作品の開発を進めることが出来たとのことです。
よって、今回のファイナルファンタジー7のリメイク作品は、師匠が弟子に奥義を教えるように、当時の開発者たちからの口伝(くでん、口頭での教え)によって実現できている部分も大きいとのことです。

ちなみに、当時のスクウェア(・エニックス)では、FF7だけではなく他の作品でも開発資料をキッチリと残さないのが普通の状態になっていたとのことです。
このため、たまに昔のスクウェア作品のリメイクを望む声が出ることもありますが、PS1時代などの古いスクウェア作品はリメイクしたくても当時の仕様書などがなく、どういう意図で作っているのか分からない部分もあったりするのでなかなか簡単には出来ないようです。
一方、今ならまだ今回のFF7のように口伝で解決できる作品もあるので、古い作品のリメイクは、オリジナル版の開発者が現役の間にやっておいた方がいいと言える部分もあるかもしれません。


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